活用方法

卒業単位の獲得


MOOCの修了証が大学の卒業単位として認められている大学が海外にはいくつかあります*。例えば中学、高校のうちに、MOOC講座を受講し修了証を獲得しておいて、後々、講座を提供している大学に入学し、MOOCの修了証を卒業単位とするという使い方です。この方式を採用していることで有名なのは米国のアリゾナ大学です。他の大学が提供しているMOOCの修了証を、自大学の単位として認めている大学もあります。


*東京大学のMOOCオンライン講座では単位の取得はできません。

リスキリング/アップスキリング


近年、ニュースなどで、リスキリングやアップスキリングという言葉をよく目にするようになりました。文字通り、リスキリングは、一度獲得した知識やスキルをもう一度学び直すこと、アップルスキリングはさらに難易度が高い知識やスキルをつけることという意味ですが、先が読めない時代と言われている現代社会において、今自分が持っている知識や技能が錆びつかない努力をすることは求められるようになっていると言えるでしょう。

MOOCにはさまざまな職業訓練プログラムがあります。代表的なものはプログラミングやMBAプログラムで、MBAに関しては複数の科目を修了して、マイクロクレデンシャルを獲得し、キャリアアップに活かすという動きも出てきています。

日本は資格社会とも言われていますが、MOOCの修了証やクレデンシャル・オープンバッジの獲得が新たな能力を証明する仕組みとして導入される可能性も大いにあると言って良いでしょう。

教養としてのMOOC


上記のようなすぐに有用な知識やスキルをつけることを目的とした講座もありますが、もっと長い目で見た時に必要な教養をつけるという意味で開設されている講座もMOOCにはたくさんあります。東京大学が提供するUTokyo MOOCにも、多くの教養系のMOOC講座があります。

目的一直線で特定の分野の勉強をすることも大切ですが、普段は自分が慣れ親しまない分野に触れることで、自分の中で、思わぬ知の化学反応が起こることもあるかもしれません。「GPA*のことが気になって苦手分野の科目を履修できない」というような心配もMOOCにはありません。

*GPAとは、Grade Point Averageの略で、各科目の成績を特殊な計算方法でスコア化した数値のこと。

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