活用事例のご紹介

MOOCコースの一部を授業の視聴覚教材として、事前事後学習の素材として活用

MOOCのオンライン講座は、全世界の学習者向けに配信されますが、大学で担当する授業の学習教材として活用することも考えられます。また、通常の大学・大学院授業における事前事後学習用教材や、アサインメント(宿題)の1つとして使うという方法もあります。

動画の視聴だけであれば無料ですので、MOOCのオンライン講座の中に配置されている「動画の一部1」を授業の教材として活用することも可能です。授業中にスクリーンで投影して見せるという方法もありますが、反転授業2のような取り組みで事前に動画コンテンツを学習者に視聴してもらい、対面授業ではその内容についてディスカッションを行うというような事前学習教材としての使い方が可能です。また、事後学習として補足教材的に使うことも可能です。


MOOCは、1つの講座=1つのテーマという風に決められているわけではありませんので、例えば、学科、専攻をOverviewするような構成で 5-6人の先生がそれぞれ1モジュールずつを担当し、それぞれの専門分野の紹介をするようなMOOC講座を制作するということもオプションとしては考えられます。この場合、制作したMOOC講座は、海外からその大学に留学することを考えている人にとって、貴重な情報源となります。

1MOOCで配信されているオンライン講座は、一週間の学習時間とかかる週数がおおよそ決められています。最初に指定されているプランに沿って学習することもできますが、全部を通しで学習すると大変、という場合は、特定のモジュールに配置されているビデオ1か所だけを視聴するなどの方法も可能です。
2反転授業とは、MOOCなどのオンライン教材を使って初めにインプット型の講義を行い、その後続く対面授業の場では、インプット情報に基づいた高度な議論や対話を行う形式の授業のこと。

リメディアル教育の素材として活用

MOOCの「説明動画」と「クイズ」の組み合わせは、様々なシチュエーションで活用できます。例えば、学部は他大学で大学院から進学してきた学生に対して、知識の確認と定着をはかるために、自己学習ツールとしてMOOCを受講してもらうという方法も使い方としては考えられます。

また、学部生(1、2年)が専門過程(3、4年)に進む前に必要な知識の復習したり、入学前の高校生がマイナス0.5年次教育として入学前に大学授業の「先取り学習ツール3」として活用することも可能です。

3海外では、大学授業の先取り(単位取得)ツールとしてMOOCが使われており、MOOCで獲得した単位を入学後に卒業単位として使うことが認められています(ex.コロンビア大学など)。東大ではまだ実施する段階には至っていません。単位化にこだわらずとも、上記のような入学前、専攻に進級する前の知識の確認・定着を目的にMOOCを活用する、という方法もあるといえるでしょう。

MOOCの修了証の活用 (ex. JMOOCのオープンバッジや、企業研修など)

MOOCでは、Final Examを受けて合格し、一定の料金を支払うと修了証を得ることができます。MOOCで学んだスキルや能力を、小さな単位で証明するmicro-credentialsやオープンバッジ制度がコンピテンスの証明書として活用されています。活用のシーンとしては、就職活動の際に履歴書に記載するというケースが多いようです。

研究への活用シーン


MOOC用に撮影した動画は、研究会や学会発表の素材としてもご利用いただけます。MOOCのプラットフォームに公開されている動画に限らず、編集の過程でカットされた素材に関しても、ご要望に沿ってご提供いたします。また、クイズやアンケートなどをMOOC講座の中盤、終盤に設置して、データを収集することが可能です4

4収集したデータは匿名データ、および、個人が特定されない限りにおいて研究分析用に活用することができます。

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