MOOCの概要

MOOCとは

大規模公開オンライン講座(MOOC = Massive Open Online Course)は、オンラインで誰でも無償で利用できるオンライン講座を提供するサービスです。希望者には有料で修了証を提供しています。 MOOCは様々なプラットフォームがありますが、世界トップクラスの大学・機関によってさまざまなコースが提供されており、東京大学では、MOOCの代表的なプラットフォーム「Coursera(コーセラ)」や「edX(エデックス)」に参加して、オンライン講座を配信しています。これまで入学者に対して限定して開かれていた授業が、世界中の人々に開かれることから、MOOCはオープンエデュケーショナルリソースの1つだということができます。

MOOCの親戚のようなプラットフォームとしてOCW(Open Course Ware)があります。OCWの目的は、大学講義の公開を通じた大学の社会貢献、大学の社会的責任の履行にあり、講義の様子を撮影したビデオ公開が主流になっています。OCWとして提供されている情報は原則として「非営利の教育目的」であれば、使用、コピー、配布、翻訳および変更が自由に認められています。一方、MOOCは「試験をクリアする」等、条件を満たせば単位*や修了証をもらうことができます。無料で受講できるコンテンツと、オプションの有料サービスがあります。

MOOCのオンライン講座は講義動画、講義資料、クイズ、ピア・レビュー、ディスカッションフォーラム、Final Exam(最終テスト)、といった要素で構成されています。各要素の概要を下記に記しました。

*東京大学のMOOCオンライン講座では単位の取得はできません。

講義動画

MOOC(Massive Open Online Courses)は、1週間分の学習を1モジュールとして制作している講座が多く、1モジュールの中には90-100分程度の動画が格納されています。MOOCでは一気に90-100分の動画を全部見せるのではなく、視聴者が集中しやすい時間である10-15分程度の短い動画に区切って提供しています。この10-15分程度の動画にそれぞれ、知識の定着を図るクイズが付随していることが多いです。

一方で、OCW(Open Course Ware)は、1回の講義(90-110分)をそのまま録画をして提供するスタイルをとっています。動画には話をする講師の様子だけでなく、説明に使われているパワーポイントが画面割で同時に配信されているケースがほとんどです。東京大学OCWでは各講師が話したキーワードをWebサイト上で追えるようになっており、気になる言葉をクリックするとその時間の動画に飛ぶ仕組みになっています。

採点方法

【クイズ】
MOOCはオンライン上で<教育>を展開することを目的にしたものであるため、知識の定着をはかるクイズが付随しています。クイズは、採点の対象になっているものとそうではないものがあります。採点の対象になっているクイズに関しては、正答率が低いと、修了証を獲得できない講座もあります。

これらの条件や配点は講座によって異なるため、最初のインストラクション動画や資料をよく確認するようにしましょう。クイズの他に最終試験が課され、どちらも基準を上回らないと修了証が獲得できない講座もあります。

【ピア・レビュー】
MOOCには世界中から多くの学習者が参加します。これらの学習者同士が、課題として出されたレポートの評価をお互いにする仕組みがピア・レビューです。ピア・レビューを受けることが修了証獲得の要件になっている講座もあります。

ディスカッション・フォーラム

講座に参加する学習者同士が、講座の内容について自由に語り合うスペースです。ディスカッション・フォーラムに書き込まれた質問に対して担当講師が返信することもあります。

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